クラウド アカウントのオンボーディング
クラウド プロジェクトで作業する場合は、ブラウザですべてのプロジェクト管理作業を実行して、翻訳者が Trados Studio や Online Editor で翻訳やレビュー作業に集中できるようにします。
クラウド プロジェクトを作成する前に、アカウントの構造を設定し、将来のクラウド プロジェクトに必要なすべての翻訳リソースを準備します。チーム メンバーが関連する活動を実行し、クラウド翻訳プロジェクトを完了できるようにするために、次の準備作業を実行します。
- 新しいリソースを作成する権限を持つ、管理者、プロジェクト マネージャ、またはリード プロジェクト マネージャのいずれかのロールを持つグループのメンバーである。これらの権限は、常に Trados Studio のクラウド機能に含まれています。
- ブラウザからクラウド アカウントにログインしている。
1.顧客の追加
クラウド アカウントの管理者として、顧客を設定して、ご利用のクラウド アカウントの構造を定義します。クラウド プロジェクトは、常にご利用のアカウント内の顧客にマッピングされます。追加する顧客ごとに、顧客専用の場所となるフォルダが自動的に作成されます。これにより、顧客フォルダに基づいてアカウントのワークスペースを整理できます。
顧客ユーザーには、顧客依頼者 (翻訳するプロジェクトを送信するユーザー) とカスタマー レビュー担当者 (最終翻訳をチェックするユーザー) の 2 種類があります。
顧客を追加するには、次の手順に従います。
- クラウド アカウントの[顧客]タブに移動し、[新しい顧客]をクリックします。
- 追加する新規顧客の詳細を入力します。[場所]フィールドで、新しい顧客フォルダを作成する既存のメイン フォルダを指定します。
たとえば、EU のお客様 > Globex > 法務という階層を作成します。
顧客の操作の詳細については、Language Cloud マニュアルの「顧客と顧客ユーザー」のトピックを参照してください。
2.ユーザーを追加し、ロールを割り当てる
翻訳プロジェクトの手動タスクを担当する他のアカウント ユーザーをすべて作成します。ユーザーは、アカウントの権限に基づいてタスクを処理できます。ユーザーは、自分が所属するグループに関連付けられているロールを継承することで、適切な権限を取得します。
Trados Studio のクラウド機能では、Professional バージョンの Trados Studio を使用している場合にのみ新規ユーザーを追加できます。これにより、他の管理者ユーザーをクラウド アカウントの別のスペースに追加して、クラウド プロジェクトを個別に作成して操作できるようになります。
- アカウントの[ユーザー]タブに移動し、作成するユーザーの種類のタブを選択します。
- [+ 新規]ボタンをクリックして、新規ユーザーの詳細を入力します。
- 新しいユーザーの顧客の場所を指定し、新しいユーザーを既存のグループに含めるかどうかを指定します。
- オプションの個人用メッセージを入力し、[招待]をクリックします。
顧客の操作の詳細については、Language Cloud マニュアルの「ユーザーとグループ」のトピックを参照してください。
3.リソースの設定
クラウド アカウントの[リソース]タブに移動し、プロジェクト マネージャがクラウド プロジェクトまたはプロジェクト テンプレートを作成するときに使用できるすべての翻訳リソースを設定します。これらのリソースは、翻訳者やレビュー担当者がこれらのリソースを含むプロジェクトにアクセスするときに使用できるようになります。
Trados Studio のクラウド機能では、アカウント用に作成したリソースのみを利用できます。これは、クラウド プロジェクトで作業しているアカウントの唯一のユーザーであるためです。
ヒント: 初めて利用を開始するときは、[リソース]タブのアイテムを右から左に設定します。つまり、リソースの定義を右側の最後のオプションから開始し、[プロジェクト テンプレート]オプションで終了します。これは、各リソースが右側にあるオプションに依存しているからです。
3.1 ニューラル機械翻訳 (NMT) の追加
NMT エンジンをアカウントに追加して、以降のクラウド プロジェクトで使用できるようにします。NMT エンジンは、Trados Online Editor および Trados Studio のエディタ ビューで翻訳およびレビューをするときに、自動翻訳タスクやインタラクティブ検索で使用されます。
- ブラウザの右上のイニシャルをクリックし、[アカウントの管理]をクリックします。
- [機械翻訳]で機械翻訳アカウントの資格情報を追加し、クラウド アカウントに機械翻訳リソースを反映します。
- [リソース] > [NMT モデル]タブをクリックし、機械翻訳アカウントのリソースを確認します。その後、これらのリソースを新しいクラウド プロジェクトまたはテンプレートに追加できます。
NMT モデルの設定と使用方法の詳細については、Language Cloud マニュアルの「Language Cloud MT」のトピックを参照してください。
3.2 言語処理規則の作成
クラウド アカウントで翻訳メモリ (TM) の言語処理規則を作成します。言語処理規則には、TM 内の要素、つまり 1 つの単語として扱われる複合語、分節規則、および固定要素に関する情報が含まれます: 数字、日付と時刻、単位、変数、略語、序数詞。
新しいクラウドベースの TM を作成するときに、言語処理規則を選択して、規則に保存されている設定を新しい TM に追加できます。既定の言語処理規則を使用することも、カスタム規則を作成することもできます。Trados Studio のクラウド機能では、ルート フォルダに作成された既定の言語処理規則を使用できます。Trados Enterprise および Trados Team では、[顧客]フォルダで作成された顧客ごとに、既定の言語処理規則が追加されます。
カスタム規則を使用すると、翻訳対象外として認識されている TM 内のアイテムのカスタム設定と形式を指定できます。たとえば、原文言語で固定要素のカスタム形式を識別してローカライズする独自の言語処理規則を追加できます。
カスタム言語処理規則を追加するには、次の手順に従います。
- クラウド アカウントに移動し、[リソース]タブ > [言語処理規則] > [新しい言語処理規則]の順に選択します。
- 規則を追加するアカウントの場所の名前を指定し、TM 内の固定要素を識別およびローカライズするための設定をカスタマイズします。
- [作成]をクリックします。
言語処理規則の作成と操作の詳細については、Language Cloud マニュアルの「言語処理規則」を参照してください。
3.3 クラウド用語ベースの作成
用語ベース テンプレートを作成すると、以降のクラウド用語ベースに同じ設定を簡単に適用できます。クラウド用語ベースは、新規に作成することも、テンプレート、または既存の MultiTerm 用語ベースの定義から作成することもできます。用語ベース エントリのインポートおよびエクスポート、または用語ベース定義をダウンロードして用語ベース テンプレートの作成に使用することもできます。
[リソース]タブ > [用語集]で、新しい用語ベースを作成するか、新しい用語ベース テンプレートを作成するかを選択します。
新しい用語ベースを作成するには、以下の手順に従います。
- [用語ベース] > [+ 新規用語ベース]の順にクリックします。
- ページ ウィザードの詳細を入力し、[作成]をクリックします。
- 新しい用語ベースを選択し、[インポート]をクリックします。.xml、.tbx、.xlsx、.csv ファイルから用語ベース コンテンツをアップロードします。
クラウド用語ベースの作成と操作の詳細については、Language Cloud マニュアルの「Language Cloud の用語ベース」または Trados Studio のオンライン ヘルプの「ローカル用語ベースをクラウドに移行」を参照してください。
3.4 クラウド翻訳メモリの作成
- [翻訳メモリ]タブで、新しいクラウド TM を作成するか、新しいクラウド フィールド テンプレートを作成するかを選択します。
- プロジェクト マネージャが将来のクラウド プロジェクトに追加できる新しい翻訳メモリを作成します。翻訳者は、Online Editor や Trados Studio のエディタ ビューでクラウド プロジェクト ファイルを翻訳またはレビューするときに、クラウド TM にアクセスできます。
Trados Studio のクラウド機能では、クラウド プロジェクトで作業する唯一のユーザーとして自分用の TM を作成したり、Trados Studio 内からローカルの翻訳メモリをクラウドに保存したりできます。
TM は新規に作成することも、または既存のローカル TM から TM コンテンツをインポートして作成することもできます。クラウド TM の構造は、言語処理規則およびフィールド テンプレート (テキスト、リスト、日付/時刻、数字) に基づいています。
- フィールド テンプレートを使用すると、複数の TM 間で作業の一貫性を維持でき、同じフィールドをより速く共有する TM を作成できます。TM フィールドには、TM 内の各翻訳単位 (TU) に関する説明データが保持されます。
Trados Studio のクラウド機能があるクラウド アカウントには、全般的な既定のフィールド テンプレート、既定の言語処理規則、既定のファイルの種類の設定が含まれており、これらはすべての顧客に対して使用することができます。Trados Team または Trados Enterprise サブスクリプションがあるクラウド アカウントには、作成する顧客ごとにこれらの既定のリソースが含まれています。
- プロジェクト マネージャが将来のクラウド プロジェクトに追加できる新しい翻訳メモリを作成します。翻訳者は、Online Editor や Trados Studio のエディタ ビューでクラウド プロジェクト ファイルを翻訳またはレビューするときに、クラウド TM にアクセスできます。
- 新しいクラウド TM の詳細、新しい TM に適用する言語処理規則、およびフィールド テンプレートを入力し、[作成]をクリックします。
- TM を作成したら、新しく作成した TM を選択して[インポート]をクリックすることで、既存の TM から翻訳単位をインポートすることもできます。.sdltm、.tmx、または .SDLXLIFF ファイルを参照し、一般的な TM オプションを編集して[完了]をクリックします。
- 新しい TM を選択し、[TM メンテナンス]ボタンをクリックして、その TM に含まれている翻訳単位を確認します。
クラウドベースの TM の作成と操作の詳細については、Language Cloud マニュアルの「Language Cloud の TM」のトピックを参照してください。
3.5 翻訳エンジンの設定
TM、用語ベース、機械翻訳エンジンを組み合わせた翻訳エンジンを作成します。翻訳エンジンを使用すると、類似したプロジェクトごとにリソースを指定することなく、プロジェクト全体でこれらのリソースをすべて再利用できます。
各リソースを個別に指定するのではなく、すべてのリソースを 1 か所から設定することで、特に類似した主題フィールドを共有する翻訳プロジェクトを扱う場合に時間を節約できます。
新しい翻訳エンジンを作成および設定するには、次の手順に従います。
- [リソース]タブ > [翻訳エンジン] > [+ 新しい翻訳エンジン]の順に移動します。
- 新しいエンジンの全般的な詳細を入力し、クラウド アカウントにエンジンを保存する場所と、新しいエンジンが適用できるプロジェクト言語を指定します。
ヒント: ISO 言語コードを入力すると、翻訳エンジンに原文言語と訳文言語をすばやく追加できます。たとえば、ドイツ語 (ドイツ) の場合
「de-de」と入力します。 - エンジンに含める翻訳メモリ、機械翻訳エンジン、および用語ベースを追加します。
翻訳エンジンの作成と操作の詳細については、Language Cloud マニュアルの「Language Cloud の翻訳エンジン」を参照してください。
3.6 価格モデルの作成
価格モデルを作成すると、後でプロジェクトの見積もりを自動的に定義するために使用できます。価格モデルはプロジェクト テンプレートに含まれていて、顧客またはベンダーと関連付けることができます。価格モデルは、Trados Enterprise 製品のサブスクリプションでのみご利用いただけます。
価格モデルの作成と操作の詳細については、Trados Enterprise 文書の「価格モデル」を参照してください。
3.7 カスタム フィールドの作成
カスタム フィールドを作成して、新しいプロジェクトにラベルを付けることができます。カスタム フィールドを使用すると、プロジェクトをフィルタリングおよびグループ化できます。
[リソース] > [カスタムフィールド] > [新しいカスタムフィールド]の順にクリックして、カスタムフィールドの追加を開始します。
カスタム フィールドの作成と操作の詳細については、Trados Enterprise 文書の「カスタム フィールド」を参照してください。
3.8 ワークフローの設定
使用可能なワークフローを構成して、どのプロジェクト タスクがどの順序で実行されるかを計画します。それにより、クラウド アカウントで今後作成されるクラウド プロジェクトにワークフローを適用できます。
- Trados Studio の一括タスクに似た自動タスク
- 特定のユーザー、グループ、またはベンダーを割り当てることができる手動タスク
ワークフローは、Trados Team または Trados Enterprise サブスクリプションでのみ定義できます。後者の製品では、カスタム ワークフロー エディタを使用して、完全なカスタマイズを実行できます。Trados Studio のクラウド機能には、編集できないシンプルな翻訳ワークフローのみが含まれています。
ワークフローを作成するには、次の手順に従います。
- [リソース]タブ > [ワークフロー]に移動し、ドロップダウン メニューから[ワークフロー]を選択します。ワークフロー テンプレートまたはワークフロー タスクを作成することもできます。
- [+ 新しいワークフロー]ボタンをクリックします。
- 新しいワークフローを保存する一般的な詳細と顧客の場所を入力します。
- 新しいワークフローの基にする使用可能なワークフロー テンプレートを 1 つ選択します。
- ワークフロー タスクがプロセスの要件に適合していることを確認します。タスクを除外するには、そのタスクにカーソルを合わせ、[このタスクを除外]チェック ボックスをオンにします。
- 人間によるタスクの場合、タスクごとに[タスクの割り当て]を選択します。[担当者の選択]をクリックし、個人ユーザー ([メンバー]) またはグループを選択してそのタスクに割り当てます。割り当てを実行するときは、使用可能なフィルタ (現在のフォルダ以上、現在のフォルダのみ) を使用して、ユーザーとグループを簡単に識別して割り当てることができます。
詳細については、Trados Enterprise 文書の「ワークフロー」を参照してください。
3.9 ファイルの種類の設定の作成
ファイルの種類の設定では、翻訳用として処理するクラウド プロジェクトのファイルの種類と、これらのファイル内の翻訳可能なコンテンツを翻訳用に抽出する方法を指定します。アカウントには、ほとんどのファイルの種類から通常の翻訳可能なコンテンツを抽出する既定の設定が含まれています。
クラウド プロジェクトにカスタムのファイルの種類の設定を使用する場合は、クラウド アカウントで既定のファイルの種類の設定を編集するか、新しいカスタムのファイルの種類の設定を作成します。たとえば、既定の設定を編集してカスタム設定を作成し、PDF ファイルからコメントを抽出することもできます。カスタム設定を以降のクラウド プロジェクトに付加することで、プロジェクトの作成を迅速化できます。
クラウド プロジェクトに、設定で有効になっていないファイルの種類が含まれている場合は、これらのファイルの種類は翻訳用に処理されません。
Trados Studio で作成したカスタムのファイルの種類がある場合は、ここでインポートして既存のファイルの種類の設定を活用できます。
新規ファイルの種類の設定を作成するには、次の手順に従います。
- [リソース]タブ > [ファイルの種類の設定] > [+ 新規ファイルの種類の設定]の順に選択します。
- ファイルの種類の設定の一般的な詳細を入力し、[作成]をクリックします。
- 新しく作成した設定を選択し、[編集]をクリックします。
- 設定内のファイルの種類をそれぞれクリックし、使用可能な設定を編集します。Expert User の場合は、[詳細設定]をクリックしてファイルの種類のプロパティをさらに設定します。
- [保存]をクリックします。
クラウドでのファイルの種類の設定の詳細については、Language Cloud マニュアルの「ファイルの種類」のトピックを参照してください。
3.10 プロジェクト テンプレートの作成
プロジェクト テンプレートは、翻訳エンジン (用語ベース、TM、自動翻訳エンジン)、ファイルの種類の設定、およびプロジェクトの設定をまとめます。Trados Team サブスクリプションがあるアカウントのプロジェクト テンプレートには、ワークフローも含まれます。Trados Enterprise サブスクリプションのプロジェクト テンプレートには、ワークフローおよび価格モデルも含まれます。
プロジェクト テンプレートに基づいてプロジェクトを作成すると、テンプレートで使用可能なすべてのリソースと設定がプロジェクト作成ウィザードに自動で入力されます。クラウド アカウントのプロジェクト テンプレートは、Trados Studio またはブラウザでプロジェクトを作成するときに使用可能です。
新しいクラウド プロジェクト テンプレートを作成するには、次の手順に従います。
- [リソース]タブ > [プロジェクト テンプレート]の順に移動し、[新しいプロジェクト テンプレート]をクリックします。
- 全般的な詳細情報を入力し、ウィザードの[翻訳エンジン]および[設定]ページを更新して、[作成]をクリックします。
ウィザードのすべての手順を完了する方法の詳細については、Language Cloud マニュアルの「プロジェクト テンプレート」のトピックを参照してください。